留意と注意と用心と配慮の違い
普段の日常において、プライベートでも、ビジネスでも、思わぬところに落とし穴や危険が潜んでいることがあります。そういった状況の中で、意識して「気をつける・気をつかうこと」が基本的な対策となり、状況に合わせて「留意」や「注意」、「用心」、「配慮」をすることになります。
ここでは、似た感じのする用語である、「留意」と「注意」と「用心」と「配慮」について、その意味や違いを簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
留意の意味
留意(りゅうい)は、ある物事に心をとどめて、気をつけることをいいます。これは、心にとどめておくという点で、気をつける程度は比較的低く、日常的には「健康に留意する」や「気象情報に留意する」、「室温に留意する」というように使われます。
注意の意味
注意(ちゅうい)は、心を集中させて気をつけることや気を配ること、警戒することや用心すること、傍から気をつけさせることや忠告することなどをいいます。これは、基本的には、特定の事柄に対して、気をつける(気を配る)心的活動を意味し、注意が向けられる事柄は心的活動の広い範囲にわたり、また日常的には、「強風に注意する」や「足下に注意する」、「歩行者の飛び出しに注意する」というように使われます。
用心の意味
用心(ようじん)は、気をつけることや心を配ること、万一に備えて注意や警戒を怠らないことをいいます。これは、気をつける程度は留意や注意より高く、日常的には「戸締りに用心する」や「火の元に用心する」、「食中毒に用心する」というように使われます。
配慮の意味
配慮(はいりょ)は、心をくばることや気をつかうことをいいます。これは、留意や注意、用心とは異なり、自分のために気をつけるのではなく、他者や物事に対して気をつかうことであり、日常的には、「当事者の気持ちに配慮する」や「プライバシーに配慮する」、「環境に配慮する」というように使われます。
留意と注意と用心と配慮の違い
最後に「留意」と「注意」と「用心」と「配慮」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。
●留意
心にとどめて、気をつけること(自分に対するリスク管理)。
●注意
心を集中させて、気をつけること(自分に対するリスク管理)。
●用心
万一に備えて注意や警戒を怠らないこと(自分に対するリスク管理)。
●配慮
心をくばることや気をつかうこと(他者や物事への自分の対応)。