該当と当該の違い

ビジネス文章や行政文書、訴訟文書、契約書、説明書、約款、記事などにおいて、「該当」や「当該」といった用語を見かけることがあります。どちらも「該(がい)」と「当(とう)」からなる用語ですが、一方で各々の意味は、どこが違うのでしょうか?

ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「該当と当該の違い」について、簡単にまとめてみました。

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該当の意味と用法

該当(がいとう)は、ある条件や事例、資格などに当てはまることをいいます。これは、枠の全体にぴったり当てはまることを意味する「該(がい)」と、 あてはまるを意味する「当(とう)」からなる用語で、通常、「該当する」や「該当せず」、「該当し」、「該当+名詞」というように使われます。

<該当の用例>

・次のようなことに該当すると、支給が停止される
・栄養機能食品は医薬品に該当せず、食品に該当する
・クラブ公式ツイッターが該当シーンを動画で公開した

当該の意味と用法

当該(とうがい)は、そのことに関係のあること、まさにそのもの(その)をいいます。これは、枠の全体にぴったり当てはまることを意味する「該(がい)」と、"その"や"この"を意味する「当(とう)」からなる用語で、通常、「当該事案」や「当該製品」というように、名詞の前につき、"それにあたる"などの意で連体詞的に用いられます。

<当該の用例>

・当該地域では厳重な警戒が必要である
・店舗側で当該コードを読み取って決済を行う
・技術導入側は引き続き、当該技術を使用する権利を有する

該当と当該の違い

最後に「該当」と「当該」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。

・該当:ある条件や事例、資格などに当てはまる
・当該:そのことに関係のある、その

◎「該当」は、何らかに当てはまるという意味なのに対して、「当該」は、そのことに関係のあるという意味である。

◎「該当」も「当該」も同じ漢字から構成されるが、「当」の意味の違いと漢字の順序から、それぞれ別の意味となっている。

◎「該当」は、「該当する」や「該当せず」、「該当+名詞」という用法であるが、「当該」は、「当該+名詞」という用法で代名詞のような働きをする。

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