対応と応対の違い
ビジネスにおいても、プライベートにおいても、何らかの対処をする際に「対応(たいおう)」や「応対(おうたい)」をします。どちらも「対(たい)」と「応(おう)」からなる用語ですが、一方で各々の意味は、どこが違うのでしょうか?
ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「対応と応対の違い」について、簡単にまとめてみました。
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対応の意味と用法
対応(たいおう)は、互いに向かい合うこと、二つの物事が互いに一定の関係にあること、互いに釣り合うこと、相手や状況に応じて物事をすることなどをいいます(その他に数学的な意味があり)。これは、向かい合うや相手になって受け答えするを意味する「対(たい)」と、外からの求めや働きかけを受けて動くを意味する「応(おう)」からなる用語で、通常、何らかの対処をする場合には、ヒトや状況、事柄などに対して用いられます。
<対応の用例>
・抜本的な対応を完了するには相応の期間を要する
・審判団も報道陣に対応し、判定の経緯について説明した
・答えが一つとは限らない問題に対応する力が求められている
応対の意味と用法
応対(おうたい)は、相手になって受け答えすること、客をもてなすことをいいます。これは、外からの求めや働きかけを受けて動くを意味する「応(おう)」と、相手になって受け答えするを意味する「対(たい)」からなる用語で、通常、人に対処する場合に用いられます。
<応対の用例>
・この問題で市の職員が電話や面談で応対した
・問い合わせに対する応対を自動化する機能も備える
・各国のメディアのインタビューに流暢な英語で応対した
対応と応対の違い
最後に「対応」と「応対」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。
◎「対応」は様々な意味があり、広く使われているのに対して、「応対」は相手になって受け答えするという意味に限定されている。
◎何かに対処する場合、「対応」が人や状況、事柄などが対象なのに対して、「応対」は人が対象である。
◎「対応が良い」と言った場合、状況に応じた処理や解決などの仕方が良いことを意味するのに対して、「応対が良い」と言った場合、言葉使いや態度などコミュニケーションの取り方が良いことを意味する。