改定と改訂の違い
「運賃を改定する」や「賃金改定」、「学習指導要領を改訂する」、「改訂版」など、ビジネスにおいても、プライベートにおいても、「改定」や「改訂」という言葉を見かけることがあります。どちらも「かいてい」と読む同音異義語ですが、それぞれでどこが違うのでしょうか?
ここでは、知っているようでいて意外と知らない、「改定と改訂の違い」について、簡単にまとめてみました。
目次:コンテンツ構成
改定の意味と用法
改定は、決まりなどを改めることや直して新しく決めることをいいます。これは、古いものをやめて新しいものに変えることを意味する「改(かい)」と、さだめるやさだまるを意味する「定(てい)」からなる用語で、既に定められていた法律や制度、規則などを改めて定める場合に用いられます。
<改定の用例>
・大相撲の入場料を改定すると発表した
・サイトに出店する事業者の利用規約を改定する
・OECDを中心とした先進国で制度を改定する必要がある
改訂の意味と用法
改訂は、書物等の内容を部分的に改め直すことをいいます。これは、古いものをやめて新しいものに変えることを意味する「改(かい)」と、言葉・文字・文章等の誤りを正すことを意味する「訂(てい)」からなる用語で、通常、書物等で誤りを直したり、内容の更新をしたりする場合に用いられます。
<改訂の用例>
・次回のガイドライン改訂で基準を修正する必要がある
・競技規則の改訂を決議し、大幅なルール変更を発表した
・時間の経過と共に見直しや改訂を行っていく必要がある
改定と改訂の違い
最後に「改定」と「改訂」の違いをざっくりとまとめると、以下のようになります。
・改定:既にある決まりを改め定めること
・改訂:書物等の内容を改め正すこと
◎改定と改訂は、改めるという点では共通するが、一方で改定が改め定める(以前のものを改めて新しく定める)のに対して、改訂は改め正す(誤りを直したり内容の更新をしたりする)ことをいう。
◎改定は、法律や制度、規則などの決まり事に対して使われる用語なのに対して、改訂は、書物等に対して使われる用語である。