会社を設立する
ビジネス(事業)を会社組織で始める場合、まずは会社を設立する必要があります。これについては、事務手続きなどで確かに面倒ですが、必ずしも専門家(司法書士・行政書士等)に頼らなくても設立することができます。実際に、当社においても、その昔、市販の会社設立に関する本を参考に独力で設立しました。
ここでは、その時の体験をもとに、会社設立のポイントや流れを簡単にまとめてみました。一生の内に、会社はそう何度も作るものではありませんので、その仕組みを理解する上で、独力で作ってみるのも良いのではないでしょうか?
※2006年5月施行の会社法により、昔と手続き面が少し変わったので、本ページもそれに対応。
会社設立のポイントについて
会社設立にあたっては、以下のようなポイントに注意するといいです。
○設立に関する基本事項(会社名、事業内容、所在地・・・)を最初に決める。
○スケジュールを立て、計画的に作業を進める。(頑張れば2~3週間で設立可能)
○各参加者に前もって用意するものや設立の流れを説明する。
○会社の印鑑は早めに作る。(印鑑は長く使える良いものを購入)
○定款と登記書類に記載する事業目的は、事前に公証人役場と登記所の両方で内容(書き方)を確認する。(特に事業目的については、ある種の書き方があるので注意)
○設立書類は、市販の本に記載されているフォーマットを少し変えるだけなので、作成するときは一気に行う。
○分からないことは、法務局(登記所)や公証人役場で聞くのが一番確実。(特に登記書類は、登記前に法務局の相談コーナーで見てもらうと、間違いを指摘してもらえる。法務局によっては、事前予約制)
会社設立の流れ(フロー)について
株式会社の発起設立は、通常、以下のような流れ(フロー)となっています。
1.発起人の決定
・会社設立の元となる人(発起人)を決定する。
・会社設立の流れや準備するものを予め説明する。
2.会社の基本事項の検討と決定
・商号、事業目的、本店所在地、資本金、役員、営業年度などを決定する。
・株式会社設立事項メモを作成する。(情報共有や書類作成に便利)
3.設立手続きの準備
・法務局で類似商号調査を行う。(後でトラブルにならないために)
・会社の印鑑を作成する。(代表者印、銀行取、角印、ゴム印)
・定款認証や登記に必要な個人の印鑑証明書を準備する。
4.発起人会の開催
・定款の基礎となる事項を決定し、発起人会議事録(発起人決定書)を作成する。
5.定款の作成
・定款3通、委任状1通を作成する。
・事業目的は、公証人と登記所で見解が異なることもあり、定款認証する前に事業目的を登記所でも確認する。(特に、ニュービジネスの場合)
6.定款の認証
・公証人役場で、公証人により定款の認証を受ける。
7.出資金の払込み
・代表者の個人の預金通帳に各発起人が払込み金額を振り込む。
・払い込んだことを証明するために、その通帳のコピーをとる。
8.会社設立に必要な書類と登記申請書の作成
・就任承諾書、発起人決定書、資本金計上証明書、設立時代表取締役選任決議書(取締役が複数いる場合で、代表取締役を決める場合)を作成する。
・登記申請書、登録免許税納付用台紙、OCR用申請用紙、印鑑届出書を作成する。
9.会社設立登記の申請
・登記申請日が会社の設立日になる。
・法務局に行き、印紙を買って貼り、窓口で渡す。(受付箱あり)
・数日後、補正があればすぐに直す。なければ登記完了。
・各種届け出用に、会社謄本と印鑑証明書を取る。
10.登記完了後、銀行や役所等に各種届け出の提出
・銀行に会社の預金口座を開設する。
・税金関連の届け出は、税務署と税事務所に出す。
・社会保険に関する届け出は、年金事務所に出す。
・労働保険に関する届け出は、労働基準監督所とハローワークに出す。